「浅煎りコーヒー」と聞いて、どんな味を思い浮かべますか?コーヒーといえば苦味やコクを楽しむもの、と思っている方には少し意外かもしれませんが、浅煎りのコーヒーはその真逆。酸味が強く、フルーティーな風味が特徴なんです。今回の記事では、浅煎りコーヒーの味わいや淹れ方のポイントについて詳しく解説していきます!
浅煎りのコーヒー豆とは?
浅煎りのコーヒー豆は、焙煎時間が短いことで、豆に含まれる成分が化学変化を起こさない状態で多く残っているのが特徴です。例えば、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が深煎り豆よりも多く含まれています。このクロロゲン酸は、苦味を抑えつつ酸味を引き立てる役割を持っているのです。
そのため、浅煎りのコーヒーは以下のような特徴を持っています
1.酸味が強い
フルーツのような爽やかな酸味が楽しめます。
焙煎してから時間が経ち、酸化してしまったコーヒー豆で淹れたときの嫌な酸味とは違い、カシスやオレンジのようなフルーティーで爽やかな酸味なので想像とは少し違うかもしれません。
2.フルーティーな風味
特にベリーやシトラス系の果実を思わせる香りが際立ちます。
元々コーヒー豆はコーヒーチェリーという果物の中にある種ですので、浅煎りでは果実感を感じやすいのです。
3.豆の個性が分かりやすい
産地や品種による違いがはっきりと感じられるのも浅煎りならでは。
例えば、エチオピア産の浅煎り豆なら、紅茶のような香りや柑橘系の酸味を楽しめることが多いです。一方で、コロンビアやケニアの浅煎り豆は、濃厚な果実感が味わえることが特徴です。
浅煎りコーヒーの味わい方
浅煎りのコーヒーを美味しく楽しむためには、少しだけコツが必要です。深煎りのコーヒーに慣れている方が浅煎りを試すと、「薄い」「酸っぱすぎる」と感じてしまうこともあります。それを防ぐためのポイントを紹介します。
1.抽出時間を工夫する
浅煎りの豆は、深煎りに比べて密度が高く、硬いのが特徴です。そのため、しっかりと成分を抽出するには時間がかかります。深煎りと同じ感覚で淹れると、抽出不足になりやすく、薄味で酸味が強調されすぎてしまいます。
おすすめの方法は、浸漬式のドリッパーを使うこと。例えば、ハリオの「スイッチ」やクレバードリッパーなどを使うと、均一に成分を抽出しやすく、浅煎り豆の良さを引き出せます
2.お湯の温度に気をつける
浅煎りのコーヒーは、比較的高めの温度(92~94℃)で淹れるのが良いとされています。高温で抽出することで、しっかりコーヒーらしい苦みや甘み、コクを引き出せます。
3.グラインダーで適切な粒度に挽く
浅煎りの豆は硬いため、均一に挽けるグラインダーやコーヒーミルが重要です。微粉が多いと、雑味が出てしまうこともあるので、品質の良いミルを使うことをおすすめします。
浅煎りコーヒーの楽しみ方
浅煎りのコーヒーは、その独特な酸味やフルーティーな風味を活かして、いろいろな楽しみ方ができます。
・ブラックでそのまま飲む
まずは何も加えずに、コーヒーそのものの味を楽しんでみましょう。浅煎りならではの爽やかな酸味や香りが口いっぱいに広がります。
・アイスコーヒーにする
浅煎りの豆は、アイスコーヒーにしても美味しく楽しめます。特に、エチオピア産の豆を使ったアイスコーヒーは、冷たい紅茶のような風味が味わえます。
・デザートと合わせる
酸味のある浅煎りコーヒーは、チーズケーキやフルーツタルトなど、甘酸っぱいデザートとの相性が抜群です。
浅煎りコーヒーの魅力
浅煎りのコーヒーは、深煎りにはない魅力がたくさんあります。特に、産地ごとの違いを楽しみたい方や、フルーティーな風味が好きな方にはぴったり。
ただし、深煎りのコーヒーに慣れている方にとっては、「酸味が強すぎる」と感じることもあるかもしれません。でも、適切な抽出方法を試してみると、その酸味がただの「酸っぱさ」ではなく、まるで果物のような爽やかさに変わるのが分かるはずです。
まとめ
浅煎りのコーヒーは、苦味よりも酸味やフルーティーな風味を楽しむためのコーヒー。豆の個性をダイレクトに感じられるので、コーヒーの奥深さを知るには最適な選択肢です。
最初は酸味に驚くかもしれませんが、適切な淹れ方や組み合わせを試すことで、その魅力に気づくはず。ぜひ、いろいろな浅煎り豆を試して、自分のお気に入りの味を見つけてみてください!
浅煎りコーヒーの世界に足を踏み入れると、コーヒーの楽しみ方がさらに広がりますよ。