はじめに
コーヒーを淹れるときに発生する「微粉(びふん)」。とても細かい粒子が気になって、「これって取り除いた方が美味しくなるのかな?」と思ったことはありませんか?
実は、この微粉にはメリットとデメリットがあり、一概に「取り除くべき!」と言えるものでもありません。今回は微粉がコーヒーの味にどう影響するのか、取り除くべきかどうかについて解説していきます!
微粉って何?どんな影響があるの?
微粉とは、コーヒーミルで豆を挽いたときに出る非常に細かい粒子のことです。粗挽きや中挽きの粒と比べて粉のように見えるのが特徴です。この微粉は、ミルの種類や性能によって発生量が変わります。
低価格帯のミルでは粒度が不均一で、微粉が多くなりがちです。
高性能なミルでも、微粉は少なくなりますが完全にゼロにはできません。
微粉がコーヒーに与える影響
ペーパーフィルターの目詰まりを起こす
微粉が多いと、ペーパーフィルターの目に詰まりやすくなります。これにより抽出のスピードが遅くなり、過抽出や雑味の原因になることがあります。特に浅煎り豆で細挽きをする場合、この目詰まりは顕著です。
フレンチプレスで口当たりが悪くなる
フレンチプレスのような金属フィルターでは、微粉がそのままカップに入りやすいため、ざらつきや苦味を強く感じることがあります。
過抽出のリスク
微粉は表面積が広いため、他の粒よりも早く成分が溶け出します。その結果、苦味や雑味が増える可能性があります。
取り除く場合、浅煎り豆では抽出不足を招くことも
浅煎り豆はもともと硬く、しっかり成分を抽出するのが難しい豆です。この場合、微粉がコーヒーの味を引き出す重要な役割を果たすこともあります。微粉をすべて取り除くと、甘みや酸味が十分に出ず、物足りない味になりやすいです。
甘みやコクを引き出す
一方で、微粉は甘みやコクを増す要因にもなります。少量であればコーヒーの深みを引き立てる役割を果たします。
微粉を取り除くべき?それともそのままでもいい?
ここが悩みどころですが、微粉が多すぎると目詰まりやざらつきが気になることがある一方、微粉はコーヒーの味わいにも寄与する要素があるため、一概に「取り除くべき」とは言えません。
微粉を取り除いた方が良いケース
・ペーパーフィルター使用時:目詰まりが原因で抽出が遅くなり、雑味や過抽出が目立つとき。
・フレンチプレス使用時:カップに微粉が残り、口当たりのざらつきが気になる場合。
・すっきりした味わいを求めたいとき。
微粉をそのまま活かした方が良いケース
・浅煎り豆の場合:微粉が少なすぎると、成分が十分に抽出されず、味が薄く感じることがあります。
・甘みやコクを重視する場合:深煎り豆やミルクに合わせるコーヒーでは、微粉を活かすことでまろやかな甘みや濃厚なコクを引き出すことができます。
微粉を取り除く方法
もし微粉を取り除きたい場合、以下の方法があります。
コーヒー粉をふるいにかける
微粉専用のふるいを使うことで、微粉をきれいに取り除くことができます。これは確実ですが、少し手間がかかります。
高性能なミルを使用する
最初から微粉の発生を抑えたい場合は、粒度が均一なミルを選ぶのがおすすめです。高価格帯の電動ミルやハンドミルでは、微粉の量を最小限に抑えられます。
価格を抑えつつ、均一な粒度にしやすいハンドミル、TIMEMORE C3を使うのが筆者のおすすめです。
微粉を取り除くメリットとデメリット
メリット
・雑味やざらつきを軽減できる。
・ペーパーフィルターの目詰まりを防ぎ、スムーズな抽出が可能。
・すっきりとした味わいを楽しめる。
デメリット
・手間がかかる。
・甘みやコクがやや弱くなる可能性がある。
・浅煎り豆では抽出不足を引き起こすことがある。
結論…自分の好みに合った方法を
微粉を取り除くべきかどうかは、コーヒーの種類や好みによります。すっきりした味わいを求める場合や、ペーパーフィルターやフレンチプレスでの問題が気になる場合は、微粉を取り除く価値があります。一方、甘みやコクを楽しみたい場合は、適度な微粉を残しておく方が良いこともあります。
最も重要なのは、実際に飲み比べてみること。微粉の量が味や口当たりにどう影響するのか、自分で体験してみると、自分の好みに合ったレシピが分かってくるはずです!
微粉のあるなしでの味の違いをぜひ体感してみてください。